第3回 「47都道府県を巡る！日本全国アートの旅 」in かながわ【グランプリ】野上 悟 インタビュー

 

多くの応援とご参加で無事閉幕した、第3回 「47都道府県を巡る！日本全国アートの旅 」in かながわ

 

今回は、期間中に行われた来場者コンテストにてグランプリを受賞された野上 悟さんに普段の生活や作品についてお話を伺いました。

 

【 作品名 】おにごっこ

 

ー グランプリおめでとうございます！ 

Ｑ．今回FROMARTIST主催の展示には初めての参加になりましたが、グランプリを受賞されてどう感じましたか？

 

ー 私が描いている少女像のこういう写実絵画作品は、モデルさんの家族などには喜ばれるのですが、…。モデルさんとは関係のない全く知らない一般の方が、私の作品を観てどう思われるのかは意見が分かれるようです。

そういうことで、グランプリというのは本当にビックリしていますし、素直にうれしく思っています。

 

Ｑ．今回の展示で初めて野上さんの絵を見たという方も多くいらっしゃると思いますが、普段から展示などにはよく参加されているのでしょうか？

 

ー １０号くらいまでの公募展、コンクールにチャレンジすることが多いですね。理由としては、作品の搬入出の関係です。郵送するにしても比較的安いし、直接持ち込む場合でも電車やバスも気軽に利用できるから。あちこちのコンクールや公募展を見つけては応募して、作品の搬入出や会期中の会場に足を運んでいます。そのついでにその近くを観光したり、飲食をするのが楽しみなんです。

 

Ｑ．今回受賞された「おにごっこ」について、制作時の様子や描くきっかけになったエピソード、見所のポイントがあれば教えてください。

 

ー お正月に公園で写真撮影させてもらいました。天気も良く外で遊ぶにはもってこいという感じの日でした。モデルになってくれた仲良し家族が、広場でおにごっこを始めたんです。オニ役のじーじが近づくと、一生懸命逃げ回る女の子の「ワ～」とか「キャー」という楽しい声が公園中に響いたんですね。その時、「あー、なんて平和で幸せなんだろう」って思ったんです。

髪の毛の乱れで元気よく動き回っている様子と、目や口で女の子の自然な楽しい様子を描いたつもりです。この作品を観た方にも、私と同じような平和で幸せな気分を感じてもらえればと思うのですが、どうでしょう？

 

Ｑ．野上 悟さんが油彩で作品を描くようになったきっかけはなんでしょうか？絵に関心を持った経緯や使用している画材に対するこだわりがあれば教えてください。

 

ー 安井賞展を観に行った時に、佳作賞になった藤井勉さんの「秋風」という作品に出会い、衝撃を受けました。その作風にあこがれ油絵をやり始めたという感じです。

独学でやっている油絵なので今でも試行錯誤なんですが、布のキャンバスではどうしても凸凹が気になってしまい、MDFボードに描いています。2.5～４mmの厚さなので保管する場所も取らないし、何しろ安いので私にはぴったりの支持体です。ホルベインの普通の油絵の具とペインティングオイルを使っていますが、保護状態も特に問題はありません。絵筆は水彩画用で柄が短く柔らかい人工毛が私にとっては扱いやすいと思っています。

藤井勉さんのような人を感動させる絵には程遠いものの、私の作品を観る人が少しでも観やすくするために、表面保護にはつや消しニスを使い、額にはガラス板やアクリル板を入れないで展示するようにしています。

 

Ｑ．野上悟さんの作品ではリアリティのある人物画が多いイメージですが、作品の題材探しで大事にしていること、気を付けていることなどはありますか？

 

ー 小さな女の子は本当にかわいいんですよ。表情とか仕草に惹かれてしまいますね。おむつが取れて乳歯が抜ける前の、年齢で言うと２歳から６歳くらいがベスト！本当に天使なんですよ。子どもって、じっと動かないでいるなんてことはないので、ビデオやカメラで撮影し、家に帰ったら絵になりそうなものを探して印刷。それをもとに描いています。私の娘はもう大人になってしまったので、今は知人のお子さんやお孫さんにモデルになってもらっています。日常の自然な雰囲気を描きたいので、私の方から注文を出してポーズをとってもらうことはほとんどありません。３０分くらいの撮影時間で数百枚写真を撮りますが、実際に使えるのは５，６枚かな。

ある展覧会場で知らない方から「かわいい女の子ですね。視線の先にママとかパパがいるみたい。家族愛がテーマですよね？」と聞かれ、「正解です！」と答え、しばらく私の作品の前で話が盛り上がりました。私としては日常生活にある「家族愛」を探究しているつもりです。

 

Qとても緻密に描かれているので、多大な時間を作品に費やしているのではないかと感じましたが、実際はどのくらいの時間をかけて作品を制作されていますか？

 

ー 私が描くのはSM～５０号まで。１枚の作品にだけ集中して描くのではなく、５、６枚を１つのシリーズとして並行して制作しています。油絵の具がある程度乾くまで別の作品を進めるとか、例えばこの服の色は他の作品でも使えるし、もったいないから塗ってしまおうとか。そうすると大体３か月間くらいで、そのシリーズが終わるというサイクルになっています。

制作日誌をパソコンのエクセルで管理していますが、今回の「おにごっこ」は、作品の構想からマットタブローのスプレーがけまでを制作時間とし、トータルで３６時間でした。

 

Ｑ．今後の展示の予定などはありますか？FROM ARTISTをご覧の皆さんにお知らせしたいことなどあればぜひどうぞ！

 

ー わかっているこれからの予定をまとめてみました。

第51回近代日本美術協会春季展　4/8(月)～4/13日(土)　東京交通会館B1ゴールドサロン　６号１点

第３回 絵と言葉のチカラ展　4/10(水)～4/16(火)　松坂屋上野店7F美術画廊　１０号１点

野上悟 作品展－たからもの2024ー　4/26(金)～6/20(木)　加須会席ぎゃらりぃ・からん　SM～５０号２８点

第23回全国０・ＳＭ公募大賞展　6/9(日)～ 6/22(土)　新宿世界堂ビル6Fギャラリーフォンテーヌ　１点

葉月展2024　8/20(火)～8/25(日)　春日部市中央公民館　SM～５０号６０点くらい

 

ー これからも展示の予定が盛りだくさんですね！お近くの方はぜひお立ち寄りください。

野上さん今回は貴重な時間をいただきありがとうございました！今後の活躍も楽しみにしております。

 

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