この特集で紹介する作品
- アトリエくまくまさんの作品6点を、作品ごとの見どころとあわせて紹介
- 価格は¥20,000〜¥28,000
- うち1点は売約済み(一点もののため再入荷はありません)
貝殻や鉱石を砕き、膠で和紙に定着させる。日本画の制作工程は、自然界から色を借りる行為に近い。アトリエくまくまの作品群は、そうした素材本来の力を信じ、色彩を極限まで研ぎ澄ませた世界だ。洋金箔が放つ温かな輝きと、群青の岩絵の具が宿す深い静けさ。対極にある二つの色は、それぞれが異なる記憶と感情を呼び起こす。ここには、どこか遠い地の風景が、確かな質感とともに息づいている。
黄金色に輝く街の記憶
洋金箔が画面を覆うとき、光は単なる反射を超えて、空間そのものを温かく変容させる。街の輪郭は岩絵の具の粒子によって浮かび上がり、記憶の中の風景のように曖昧でありながら確かな存在感を放つ。三つの異なるサイズとフォーマットが、同じ黄金色の街をそれぞれの角度から捉えている。
同じ街を、今度は構図を変えて見つめ直すとどうなるか。
さらに視点を寄せ、街の凹凸そのものに目を向けてみる。
金箔の輝きは、見る角度や光の加減で表情を変える。それは素材が持つ本来の特性であり、作品が生きている証でもある。
青が支配する静寂の風景
黄金の温もりとは対照的に、群青の岩絵の具は冷たく、深く、静かに沈んでいく。森も海も池も、青によって支配されるとき、そこには言葉を失うほどの静寂が訪れる。鉱石を砕いて生まれた青は、人工的な顔料では決して到達できない質感と奥行きを持っている。三つの風景が、それぞれ異なる青の表情を見せる。
森から海へ。青の深さは、舞台が変わることで別の表情を帯びる。
そして再び森へ戻るとき、青はさらに澄んだ静寂を纏っている。
青は静けさの色であり、同時に憧れの色でもある。見る者を遠い場所へと誘う力が、この色にはある。
金の温もりと青の静寂。二つの色が描き出す風景は、いずれも自然素材だけが持つ質感に支えられている。鉱石と貝殻、麻と膠。それらが織りなす色彩は、空間に静かな存在感をもたらすだろう。あなたの部屋に迎えるなら、どちらの色を選ぶだろうか。その問いに答える時間が、作品と向き合う豊かさかもしれない。
※ 掲載している価格とサイズは記事公開時点のものです。最新の価格と在庫は各作品のページをご確認ください。すべて一点もののため、売約済みの作品は再入荷いたしません。
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