目に映る色、耳に残る音、ふとよぎる匂いや手ざわり。そうした日々の感覚の積み重ねが、ある瞬間に直感となって筆を動かすことがあります。日本出身の画家KEN UMENOは、その直感を何より大切にしながら制作を続けてきました。果実や自然、動植物、ノスタルジー、宇宙、精神世界と、描くテーマが移ろっていくのも、そのときどきの感覚に素直であるからこそ。絵の前に立つとき、私たちの感覚もまた静かに動き出します。今回は二つの作品を通して、感覚が形になる瞬間に目を向けてみます。
作品紹介
小さな炎は、どれほどの光を灯せるのでしょうか。そして「Awake! And stand up!」という呼びかけは、誰に向けられた声なのでしょう。二つのタイトルには、静かな熱と内なる動きが宿っているように感じられます。タイトルは、作家が受け取った直感へ近づく手がかりのひとつ。作品を前にしたときの感じ方は、人それぞれでかまいません。まずは言葉の響きから、絵の世界へ歩み入ってみましょう。
静かに灯る「Small Flame」から、「Awake! And stand up!」の力強い呼びかけへ。ひとつの熱が、内側から外へと動き出す──そんな連なりを想像させます。
小さく灯る熱と、立ち上がる意志。二つの作品は異なる表情を見せながら、どちらも心の奥の動きに触れてきます。あなたの感覚は、どちらの声に先に振り向くでしょうか。部屋に迎えたなら、日々の中でその印象も少しずつ変わっていくかもしれません。
感覚を信じて描くという姿勢は、見る側にも、自分の感じ方を信じてよいのだと教えてくれます。KEN UMENOの作品は、ほかにもさまざまなテーマで並んでいます。気になる一点があれば、コレクションページで他の作品とあわせてゆっくりご覧になってみてはいかがでしょうか。壁に掛けた朝と夜とで、見え方が違うことに気づく楽しみもあります。暮らしの中に迎えることで、直感の続きが静かに始まるかもしれません。