本日は、現在FROM ARTISTで大活躍中のアーティスト「大友利香」さんにお話をお伺いしました。
本日はお忙しい中インタビューにご協力いただきありがとうございます!
大友利香さんは多摩美術大学グラフィックデザイン専攻卒業、同大学院美術研究科修了とお伺いいたしましたが、いつ頃からアートに興味を持ち始めたのですか?
実家の近所に油絵の画家さんが住んでいらして、お弟子さんが大きなキャンバスを抱えて通う姿を、幼いながらに「かっこいいなぁ」と思って眺めていた記憶があります。それが最初かもしれません。
とても素敵な環境ですね。何気ない日常の瞬間でも、忘れられない出来事ってありますよね。それでは今の作品のスタイルと、そこに行きついた経緯を教えてください。
美大に入る前の予備校で、「イメージを絵にする」という趣旨のお題が出されたんです。できた作品は生徒全員の前で講評されるのですごく緊張していました。でも、その時の絵を褒めてくださる講師の方がいらして。美術に向かうことの不安や恐れを抱えた18歳の娘にとっては泣けるほど嬉しかった。その時はまさか自分の表現スタイルに繋がるとは思っていませんでしたが、この時初めて頭の中のことを絵にすることに快感を感じた気はします。その後、美大に入って具象の水彩を描いていて「なんか違うな」と思い、リトグラフやシルクスクリーンで抽象作品を作りました。なぜ抽象だったのでしょう?今思うと、デザイン科では頭の中のイメージを作品にするのではなく、とにかく人に喜ばれるもの、人のためになるものを作らなくてはならないため、自分の内を外に出したいという欲求がそうさせたのかもしれません。版画は直感で作っていくというより「計算して作る」という気がして、続きませんでしたが、抽象表現はすごくしっくり来たので続けています。予備校での経験が影響していると思います。
確かに頭の中を形に表現することはとても勇気がいることですよね。大友利香さんのその素敵な経験が現在に繋がっていることとても感慨深く思います。
自然、時間、記憶、音などから制作エネルギーを得ているとおっしゃっていましたが、最近はインスピレーションを何から受けましたか?
自然の光と昔聞いていた音楽です。「Monochrome set」の"White ligtning"を久しぶりに聞いたら「あ、こういうの描こう」と思い…。音楽だけでなく、自然物も音も記憶と結びついていて、その時の自分の感覚を呼び戻します。かつての自分の感覚と、今の目の前のものが絡み合って絵になる感じです。ちなみにその時の作品はオマージュということでタイトルは「White ligtning」です。
そんなに変わっていないと思いますが、昔より楽になったかもしれません。
楽になったということは沢山自分自身と見つめあった証拠ですね。
大友利香さんは制作時のこだわりはありますか?
昔は夜中にも描いていましたが、最近は日中にしか描いていません。日が暮れると筆をおく、みたいな。笑
好きな色はありますか?またその理由を教えてください!
難しい質問です。どれもそれぞれに好きです。でも、白をよく使うから、白なのでしょうか。
何にも染まる白色、素敵な色ですよね。
それではこれまで見てきた絵画やアート作品で、自身に影響しているもの、尊敬しているものなどはありますか?
10歳の時に見たセガンティー二の「アルプスの真昼」は生まれて初めての忘れられない絵画です。成長してからはミロやクレーなど…。
アルプスの真昼、作品拝見させていただきましたが、とても繊細なのに力強くて深みがあり、まるで自身がそこに立って澄んだ空気に包まれているような...スッと体の中に入ってくる感覚がありました。大友利香さんの目を奪ってしまう理由が分かります。
大友利香さんは今後挑戦してみたいと思っている表現やテーマはありますか?
小さめの作品が多いですが、大きいものにも挑戦してみたいです。
アート以外に興味がある事、趣味などはありますか?
星、天体に興味があります。マニアではありませんが。散歩も好きです。
それでは最後に座右の銘を教えてください。
「流れ」
作品名:傍にあるもの
作品URL : https://from-artist.com/products/sobaniarumono
作品一覧:https://from-artist.com/collections/ootomorika
FROM ARTIST運営スタッフ。SNS運用や特集記事作成しています。アート好きの目線で運営をサポートしています。
監修者:戸井田翔馬
BUSCA合同会社CEO。FROM ARTIST事業責任者。マーケターとしてキャリアをスタートし、事業会社・広告代理店を経験し独立。カリフォルニア大学バークレー校やロンドンビジネススクールなど複数の大学院・ビジネススクールでマーケティング関連のプログラムを修了。また、マッコーリー大学でMBAコアカリキュラムを、ブリティッシュコロンビア大学で教育におけるアートの重要性も学んでいる