本日は、女優業とアーティスト活動を両立しながら日々作品を制作をされている「michi yamamura」さんにお話を伺いました。
お忙しい中、インタビューにご協力下さりありがとうございます!
アナウンサーや女優と輝かしいキャリアを歩んでいらっしゃると思いますが、アーティストとして活動しようと思ったきっかけは何だったんですか?
N Y時代の友人で今は日本在住のアーティストディレクターに、絵画展に出品することを誘われたのがきっかけです。N Yで絵を描いていたのを知っていたことがありますが、もう一つの理由もあったかと。
一昨年の12月に夫を亡くした私に、絵を描く作業で、深い哀しみから回復させたかったと、後に、彼女が言ってくれました。
また、今年亡くなった母が、誰もが認める天才的に絵が上手い人で、画家にならなかったことを後悔していました。どこかで、母の意思を継ぎたいこともあったかもしれません。
過去の様々な思いや人とのつながりがあって、現在のアーティスト活動に繋がっているんですね。
ちなみに、女優業とアーティスト活動で共通する部分はありますか?
自分自身を表現するというところは同じですが、女優は、多くの共演者やスタッフと共に作り上げる作業、絵は、自分自身と向き合う作業ですね。
ただ、自分の魂の奥底まで突き詰めるという点は共通しているかもしれません。
今の作品のスタイルと、そこに行きついた経緯を教えてください。
N Yの学校で描いていたものは、対象物に忠実に描く具象のものでしたが、その頃から、内部表現をしたいと言う欲求がありました。
そして、今回の絵画展をきっかけに、抽象画に挑戦してみますと、心が解放され、自分に合っていると言うことを発見しました。
ニューヨークの美術の専門学校で絵画を学ばれたということですが、実際に現地で学ばれてどのような感想をいだきましたか?印象的なエピソードなどあれば教えてください。
まず、日本と違うと思ったのは、学ぶ人たちが自由であること。若い人から90歳に近いお年寄りまで、また、能力もプロの方もいれば、客観的に見れば絵心がない「下手」と言う範疇に入る方もいる。でも、全ての方が、堂々と自信を持ち、お互いをリスペクトしていました。
実は、それは、演劇学校でもそうでした。少しの間、演劇学校にも通いましたが、全く芝居の出来ないお年寄りが、楽しそうに演技の勉強をしている。
皆さん、本当に自由に絵を描くこと、芝居をすることを楽しんでいらっしゃいました。
また、N Yの学校で展示会があり、先生から、この絵は素晴らしいから出展するようにと言われ、出品した絵画があります。すぐに買い手がついて、思わぬ高額を提示されました。ただ、私としては思い出の絵で、販売することはなかったのですが、ニューヨーカーは、学生の絵を買って、応援しよう、育てようと言う気持ちに溢れていました。
あの時、「この絵は素晴らしい!是非、買いたい!」と言ってくださったことは、今でも、私の励みになっています。
海外のアートと日本のアートについて、それぞれの作家性・作品に対する姿勢にギャップを感じることはありますか?
そのあたりは、N Yにいた頃、意識して考えたことがないので、わかりません。
作品の制作で心がけている事はありますか?
人のお宅、どなたかの部屋に飾っていただく絵が前提なので、その方が幸せになれますように、幸運が舞い込みますように、心が癒されますように、救われますように、と思いを馳せながら描きます。そう念じることで、自分も癒されます。
制作におけるインスピレーションはどのような所から受けますか?
それが、わからないのです。
描き始めるまで、自分が何を描こうとしているのかわからず、描いているうちに、インスピレーションが降りてくると言う感じです。
今後挑戦してみたいと思っている表現やテーマはありますか?
いつか、大きな作品に挑戦してみたいとは思っています。
アート以外に興味がある事、趣味などはありますか?
自分自身の本業は女優です。
他に、1年前にエッセイ「7秒間のハグ」(幻冬舎)を出版し、著述業もしています。また、シャンソンを歌う活動も始めました。
アートについては、それらの経験が生きていくのではと思っています。
趣味は、ジャズダンス、サッカー観戦、愛犬2匹と遊ぶこと、と言った感じでしょうか。
最後に、座右の銘など人生の指針にしている言葉があれば教えてください。
幸せというのは、自分が何かに満足したりするだけでは得られません。自分以外の人に幸せをもたらすことで、初めて幸せになる、と言うことです。
もし、私のアートを見て、幸せな思いになったり、癒されたり、元気になる方がいたら、それが、私の本当の幸せになると思っています。
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作品名:桃源郷に、迷い込む
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