感情を纏う子たちの肖像──岡部稜大が描く、沈黙と凍結の風景

感情を纏う子たちの肖像──岡部稜大が描く、沈黙と凍結の風景

言葉にできない感情は、どこへ行くのだろう。岡部稜大は、そうした想いを子どもの姿に託し、キャンバスの上でひとつひとつ丁寧に形にしている。彼らは泣いているわけでも笑っているわけでもなく、ただ静かにそこに在る。作家自身が抱えてきた感情の揺らぎや重さを、できる限り美しく整えてあげたいという願いが、画面全体に柔らかく行き渡っている。今回ご紹介する二作品は、いずれも感情が固まり、輪郭を持ってしまった瞬間を捉えたものだ。

作品紹介

感情は、いつどのようにして輪郭を持つのだろう。溢れそうなものが堰き止められ、内側で静かに形を成していく。「沈黙の輪郭」と「冷えて固まる」という二つのタイトルが示すのは、まさにそうした感情の状態変化だ。言葉を失ったまま凍りつく心と、それでもなお美しくあろうとする子どもたちの姿が、ここには並んでいる。

沈黙の輪郭

沈黙の輪郭

by 岡部 稜大

表情は明らかなのに、その奥にある感情は言葉を拒むように静寂に包まれている。曖昧な視線の先には、見る者の解釈を許さない深い空白が広がっており、肖像画という形を借りて、言葉にならない感情の痕跡がかすかに浮かび上がる。

サイズ medium
価格 ¥38,000
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では、この沈黙がさらに冷え、動けなくなるとき、画面にはどんな風景が現れるのか。

冷えて固まる

冷えて固まる

by 岡部 稜大

冷え込む感情が形を失い、固まる瞬間を描いた作品。額装なしのキャンバスには、見る者の環境や心持ちによって異なる表情が生まれる可能性を秘めており、自らの感情を投影する余白が用意されている。

サイズ medium
価格 ¥40,000
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沈黙も凍結も、決して終わりではない。それは感情がひとつの形を得た、ただそれだけの瞬間なのかもしれない。

感情に形を与え、それを美しく描くこと。岡部稜大の作品は、自分の内側にある言葉にならないものと、そっと向き合う時間をくれる。部屋に飾れば、忙しない日常の中でふと立ち止まり、静かに呼吸を整える場所になるだろう。気になる作品があれば、ぜひ手元で対話を続けてほしい。

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