【 ABOUT ARTIST TV インタビュー記事 】  平澤 誠さん ー 一瞬の光を切り取る - FROM ARTIST

【 ABOUT ARTIST TV インタビュー記事 】 平澤 誠さん ー 一瞬の光を切り取る

 


登録アーティスト800人超え、作品点数は数千点以上。

様々なアートを見て、手に入れることができるFROM ARTIST。

 

北から南、現役美大生から受賞歴のあるプロ作家まで場所や環境を問わず様々なアーティストたちが作品を登録・販売を行っています。

 

「この絵を描くまでに、どのくらいの時間がかかったんだろう?」

「どんな経験を経たら、こんな絵が描けるんだろう。」

 

制作の秘密や裏側、ちょっと覗いてみませんか?

 

────────ABOUT ARTIST TV INTERVIEW────────

            「平澤 誠」



皆さん、こんにちは! ABOUT ARTIST TV へようこそ!

ABOUT ARTIST TV は、アートのマーケットプレイス 「FROM ARTIST」 が運営するアートチャンネル です。


すでにご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが、FROM ARTIST では、アーティストのルーツや作品への想いを紹介するオリジナルマガジン 『ABOUT ARTIST』 を発行しています。


このアートチャンネルは実際にアーティストをお招きし、作品に込めた想いを直接聞くことができる貴重な機会です。ぜひ最後までお楽しみください。


今回ご紹介している作品はすべて FROM ARTISTで実際に販売中の一点物です。

気になる作品がありましたら、ぜひリンクからご覧ください。


それでは、本日のゲスト、平澤 誠さんをお迎えします!平澤さん、よろしくお願いします!


アーティスト:
よろしくお願いします!今日は私の作品をじっくり紹介できるということで、とても楽しみにしていました!



──自己紹介

 

FROM ARTIST スタッフ:
まず、簡単に自己紹介をお願いします!

 

アーティスト詳細ページ:https://from-artist.com/collections/hirasawa-makoto

 

アーティスト:

子供の頃から絵を描くのが好きだったので、美術系の大学に進み、卒業後は情報出版の会社で広告制作の仕事をしてきました。42歳での早期退職を決め、この後はフリーランスとしてWeb広告制作のディレクターをしてきました。しかし2020年に始まったコロナによって、仕事が激減しました。65歳を迎えるにあたって何か続けていける趣味を持ちたいと思っていました。

そんな中、散歩中の本屋さんで偶然目に留まった水彩画家の永山裕子さんの手引書に感銘を受け、透明水彩の世界を知ることになり、それが大きなキッカケとなりました。学生の時に美術の基礎などは多少学んだわけですが、その後の50年間、絵を描くことはほぼなかったので、不思議な縁で描くことになったと思っています。これまでに個展1回、グループ展1回、FORM ARTIST以外の公募展でいうと、日美展で2年連続で優秀賞を受賞しています。


FROM ARTIST スタッフ:

素敵なお話を聞かせていただき、ありがとうございます!長くクリエイティブな世界で活躍されてきた中で、透明水彩と出会ったエピソードにとても惹かれました!個展やグループ展、さらに日美展での連続受賞も本当にすごいですね!

また先ほど平澤さんからお話がありましたが、実は平澤さん....FROM ARTISTが開催する公募展「第2回 日本全国47都道府県を巡る!日本全国アートの旅inさいたま」にて、来場者の皆様の投票によりグランプリを決めるコンテストで、映えあるグランプリを受賞したアーティスト様なんです!その節はありがとうございました!


アーティスト:

第1回の日本全国アートの旅 inつくばから参加させていただき、その時は入賞という栄誉をいただけたので、第2回のinさいたまにも是非トライしてみたいと思いました。それがまさかグランプリをいただけるとは本当にびっくりしました。投票してくれた来場者の皆様には感謝の言葉しかありません。この場をお借りして本当にありがとうございました!


FROM ARTIST スタッフ:

ご参加いただき、そして素敵なコメントまで本当にありがとうございます!

 

日本全国アートの旅 inさいたま【グランプリ】平澤誠 インタビューはこちら


 

──作品紹介


『快晴の東京下町』


作品詳細ページ:https://from-artist.com/products/kaiseinotokyoshitamachi

 

FROM ARTIST スタッフ:

それでは早速一作品目をご紹介させていただきます。最初にご紹介するのは、こちらの作品 『快晴の東京下町』 です!

この作品にはどんな想いやテーマが込められているのでしょうか?


アーティスト:

澄み渡る晴れた日に、よく通る道で見つけた風景を描いたものです。自転車に乗った女性と赤ちゃんを抱っこしている男性が道で会話しているシーンのスマホ画像をプリントしてそれを参考にしながら仕上げました!


FROM ARTIST スタッフ:
素敵なエピソードを教えていただき、ありがとうございます!一作品目から、惹き込まれるような力強さですね!見る人の心をじんわりと温めるような、穏やかな街の空気感が、見事に描かれていますね。


アーティスト:
そう言っていただけると嬉しい気持ちになります。下町市街地の活気ある雰囲気や人々の息づかいが感じられるような作品を描きたいと思いました。


FROM ARTIST スタッフ:

では、注目してほしいポイントなどはありますか?

 

アーティスト:

注目してほしいのは、やはり中央の人物ですかね。2人はどんな話をしているのかなとか、見る人の想像を掻き立てる余白が生まれた気がします!


FROM ARTIST スタッフ:
見る人それぞれがストーリーを想像できる余白がある作品って、本当に魅力的ですね!

柔らかな朝の光か、夕暮れのやさしい日差しなのか…建物や人の影に長さがあって、時間の流れを感じます。ピンクがかった道路の色も、光を受けて温もりをまとっていますね。作品全体に流れるあたたかさのような空気は、どのように意識して表現されたのでしょうか?


アーティスト:
朝9時半ぐらいの景色だったと思います。強い日差しのおかげでメリハリの効いたシーンに出会えたと思いました。

朝の日差しが作り出す印影を意識しながら、明るめのトーンにこだわって描いてみました!


FROM ARTIST スタッフ:

素晴らしいアプローチですね!下町の活気と朝の日差しをテーマにすることで、作品に生命感が宿りますね。明るいトーンで描くことで、見る人も元気をもらえそうです。

遠近感が見事に表現されていますが、制作時にこだわった点、あるいは苦労した部分があれば教えてください。また何より、筆の勢いと躍動感が魅力的な作品ですね。一つひとつのストロークに迷いがなく、まるで「今、この瞬間」を閉じ込めたかのようなエネルギーを感じます。

一番気に入っているポイントや、最後に加えた一筆はどこですか?


アーティスト:
実は殆ど下書きせずに描くことが多く、特に後ろの背景などはかなりアバウトに色を重ねています。その代わり、ポイントとなりそうな中央の人物はきちんと描こうと思いました。


FROM ARTIST スタッフ:

下書きに頼らず感覚で描き上げるって、すごく難しいことだと思います。それでもしっかり見せたいところは丁寧に仕上げる…そのメリハリが、作品に説得力を持たせているんですね。

この作品、どんなお部屋に飾るのがオススメですか?

 

アーティスト:
シンプルな部屋によりマッチするような気がします。部屋が明るくなるといいですね。第1回入賞作品ですので、大切に飾っていただけると嬉しいです。


 

『下町のレトロな喫茶店』

 

作品詳細ページ:https://from-artist.com/products/shitamachinoretoronajyunkissa

 

FROM ARTIST スタッフ:
それでは2作品目をご紹介していきましょう!こちらの作品 『下町のレトロな喫茶店』 です!

では、この作品にはどんな想いやテーマが込められているのでしょうか?


アーティスト:

この作品は家族と北千住の宿場町通りを散策していて見つけた喫茶店を描いたものです。昭和レトロな雰囲気に改装して営業されているお店ですが、単純に絵のモチーフとしてとても興味を惹かれました。


FROM ARTIST スタッフ:
こちらの作品も街の音が聞こえてきそうな雰囲気ですね!この淡く優しい色調は、水彩の透明感を活かしていて、まるで思い出の中の一場面のようです。見ていると、時間がゆっくり流れているように感じます。


アーティスト:
そうなんです。昭和時代のお店のつくりがいい感じで再現されていて、この懐かしくて面白い感じを水彩画で残してみたいと頑張りました。


FROM ARTIST スタッフ:
レトロな椅子、時計など、細部に至るまでの描き込みが丁寧で、日常の一瞬を切り取る感性が素晴らしいです。

作品を描く際、どれくらいの時間をかけましたか?


アーティスト:
3日ぐらいかかったと思います。印影の深い外観だったので色味の調整が難しかったです。それに大きな掛け時計、ソフトクリームを形どったオブジェ、レトロな椅子などの細かい所にいつもより手間暇をかけました。


FROM ARTIST スタッフ:
3日間かけて丁寧に仕上げられたんですね....色調整は本当に繊細な作業だと思いますし、細部にまでこだわって描かれたことが伝わってきます。

注目してほしいポイントはありますか?

 

アーティスト:

注目してほしいポイントは、やはり店先のテーブルに若いカップルが腰掛けて会話しているシーンですね。陰になっている外観に2人の白い服が浮き立つ感じを出してみたいと考えました。


FROM ARTIST スタッフ:

白い服が影の中で際立っていて、物語を感じる一瞬で視線を自然と引き寄せられました。

特に女性の白いワンピースの透明感とふわっとした質感が印象的です。後ろ姿なのに、何を考えているのか気になってしまうような描写です。描きながら心に浮かんだ音楽や匂いなど、五感に残っているものはありますか?


アーティスト:
そうですね。純和風の絵ですが、50年前に流行ったビートルズのLet It Beなんかが似合いそうかもしれませんね。


FROM ARTIST スタッフ:

それはおしゃれな組み合わせですね!和風な景色とビートルズ、意外だけどすごくマッチしそうです。BGMに流れてたらずっと眺めていられそうです。


アーティスト:
私と同年代の方には懐かしい風景だと感じていただけるのではないでしょうか。第2回のグランプリ受賞作品なので、ぜひ大切にしていただきたいと思います。


 

『目黒川の桜』

 

作品詳細ページ:https://from-artist.com/products/megurogawanosakura


FROM ARTIST スタッフ:
それでは3作品目をご紹介していきましょう!こちらの作品 『目黒川の桜』 です!

では、この作品にはどんな想いやテーマが込められているのでしょうか?


アーティスト:

東京の名所のひとつとして知られている目黒川の桜です。4月の満開の時期はすごい人出になることがわかっていたので、朝早めの時間に目星を付けておいた場所に行き、撮影してきました。


FROM ARTIST スタッフ:
桜の満開の様子が、画面いっぱいに広がっていて圧巻です。でも、華やかすぎず、どこか静けさを湛えていて、時間が止まったかのような感覚に引き込まれます。

 

アーティスト:
実は桜の絵には何回かトライしているのですが、満足のいくものが出来ていませんでした。描いてみると難しいモチーフだと感じています。今回の作品は桜だけでなく、空・川との組み合わせなので、面白い絵になるのではないかと思いました。


FROM ARTIST スタッフ:

桜って本当に奥が深いですよね。川に反射する桜とビルのシルエット、そして空の光。水彩ならではのにじみが、水面に風が通ったような自然な揺らぎを表現しています。まさに「水を描く水彩」ですね!紙の種類や筆のこだわりがあれば教えてください。

 

アーティスト:

紙はWATERFORD 300g/m2 中目です。大小の平筆と丸筆を使い、描いています。


FROM ARTIST スタッフ:

ウォーターフォードの中目、発色もにじみも絶妙に出ていて作品にぴったりですね。筆の使い分けも丁寧で、繊細さと大胆さのバランスがとても心地よく感じました。

注目してほしいポイントなどはありますか?

アーティスト:
ここに注目してほしいポイントのひとつは桜のボリューム感ですかね。今回はマスキングインクも使用して、桜や水面の淡い部分を表現しました。


FROM ARTIST スタッフ:
なるほど、マスキングインクを使われたんですね!桜のふんわりした感じもすごくリアルで、近くで見ると、また違った魅力が伝わってきますね!

中心に川を据えて、左右対称に近い桜並木が続く構図。その遠近感の引き方が見事で、視線が自然に奥へ奥へと吸い込まれていきます。まるで風景の中に誘われるようです。

 

アーティスト:
両岸を埋め尽くす桜並木だけでなく、空とダイナミックな雲、空が映り込む川面がこの絵のキーになりました。


FROM ARTIST スタッフ:

途中で変更した部分や、最初のイメージと異なる点はありますか?

 

アーティスト:
構図が気に入ったので、かなり忠実に描きました。全体のバランスを見て川面の陰の部分は実際よりもやや明るめに調整しました。


FROM ARTIST スタッフ:

描いていて特に楽しかった部分はどこですか?


アーティスト:
空に広がる面白い形の雲とそれが映る川面は描いていてとても楽しかったですね。


FROM ARTIST スタッフ:

この絵の中で「音」がするとしたら、どんな音が聞こえると思いますか?

 

アーティスト:
難しい質問ですね。静けさの中で耳を澄ますことで聞こえてくる春一番の風の音かもしれないですね。


FROM ARTIST スタッフ:

ありがとうございます!ではこの作品、どんなお部屋に飾るのがオススメですか?


アーティスト:
日本の春の風物詩的な景色なので、どんなお部屋にもきっとマッチすると思います。


FROM ARTIST スタッフ:

ありがとうございます!春の温かみのある雰囲気って、どんな部屋にもぴったり馴染みますよね。お部屋に春らしさを取り入れると、より明るく爽やかな印象になりますし、季節感を楽しむことができますね。



『東京下町夕景』

 

作品詳細ページ:https://from-artist.com/products/tokyoshitamachiyuukei

 

FROM ARTIST スタッフ:
それでは4作品目をご紹介していきましょう!こちらの作品 『東京下町夕景』 です!

では、この作品にはどんな想いやテーマが込められているのでしょうか?


アーティスト:

日暮れが早い冬の午後の、道が黄金色に染まる黄昏時を描いた作品です。家のすぐ近くの景色なのですが、年に2〜3回しか出会えない美しい景色なので、夢中でスマホのシャッターを押しました。


FROM ARTIST スタッフ:
見た瞬間、ノスタルジーと静けさが心にじわっと染み込んできます。言葉にするのがもったいないほど、淡く、でも確かな情景が描かれていますね。太陽のまぶしさが、淡い黄色とオレンジで静かに描かれていて、本当に目が細くなってしまいそうなリアルさです。写真では表現できない「温度感」はどう表現されていますか?


アーティスト:
温度感ですか。いい表現ですね、そうなんです。この黄昏時のじわっと温かい光景は皆さんの記憶の中のノスタルジーを想起させることでしょう。


FROM ARTIST スタッフ:

注目してほしいポイントはありますか?

 

アーティスト:
ぜひクルマに注目してほしいですね。この風景の中にこのオブジェがこの位置にあることで、この絵は成り立っていると思っています。


FROM ARTIST スタッフ:
風景とオブジェの位置関係が、絵全体のバランスを作り出しているのはとても興味深いです。こういった細かい部分に注目することで、作品がより一層深く感じられます!

車も建物もありふれた風景なのに、まるで映画のワンシーンのようです。見慣れた風景がこれほど美しく見えるなんて、素敵です。陰影を出すときに、水の分量や乾燥具合をどうコントロールしていますか?

 

アーティスト:

下書きはせず、大きな平筆で全体に水を多めに含ませた上で大きめの丸筆で空や道をアバウトに何度か塗り重ね、乾燥させた後に、最後は細筆でディテールを書き込んでいます。


FROM ARTIST スタッフ:
色数は控えめなのに、温かさと切なさがすごく伝わってきます。最後の「一筆」で完成だと感じた瞬間はどこでしょうか?


アーティスト:
仕上げた次の日に眺めてみると、色味が落ち着き過ぎている感じがしたため、最後にもう一度水を引き、黄色とオレンジを随所に補いました。それが最後の一筆かもしれません。


FROM ARTIST スタッフ:

写真のようで写真でない。写真では表現できない「温度感」をどう表現されていますか?

 

アーティスト:
水彩画のいいところはリアルに描こうとしても決して写真と同じにはならないところだと思います。でもそれが作者の個性を反映した1点ものとして観る人の感性を刺激してくれると信じています。


FROM ARTIST スタッフ:

ではこの作品、どんなお部屋に飾るのがオススメですか?


アーティスト:
居間でも寝室でもフィットすると思います。飽きずにずっと飾れる作品だと思っています。


FROM ARTIST スタッフ:

ありがとうございます!まさに居間や寝室にぴったりですね。時間が経っても新しい発見があるような作品は、日々の生活の中でずっと楽しめますよね。そんな作品が家の中にあると、気持ちも穏やかになり、心地よい空間が広がる気がします!


 

──最後に


FROM ARTIST スタッフ:
本日は平澤 誠さんの素敵な作品をたくさんご紹介しました!

皆さん、お気に入りの作品は見つかりましたか?

最後に平澤 誠さんに今後の活動についてや、本日ご覧いただいている皆さんにメッセージをいただければと思います。


アーティスト:
今日は皆さんに直接お話しできて、とても嬉しかったです!もし気になる作品があれば、お早めにチェックしてくださいね!本日ご紹介した作品はすべて 1点ものなので、早い者勝ちです!

 

FROM ARTIST スタッフ:

ありがとうございます!今回ご紹介させていただきました平澤 誠さんは、他にも魅力的な作品をFROM ARTISTにて掲載されています。ぜひ、そちらもあわせてチェックしてみてください!

それでは、また次回お会いしましょう!ありがとうございました!


放送詳細URL:https://youtu.be/AcsU9qCBml4


 

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