コレクション: FABRIC MEMORY / Y.Mori

揃った縫い目よりも、一本だけ外れた縫い目に目が留まることがあります。

少しずれた線、意図せず残った色、途中で形を変えた痕跡。

完璧に整えられたものよりも、そうした「わずかな隙間」にこそ、私たちが忘れられない記憶や気配、そしてこれからの思いが宿っていると考えています。

布を丁寧に縫い重ねる仕事を軸に、ダンボールやアクリル、和紙といった表情の異なる素材も画面へ取り入れ、その重なりや質感とともに表現を組み立てています。

言葉で綺麗に説明しきれない感覚や、過去からこの先へと繋がっていく思いをそのまま作品の中に置くように、手仕事の痕跡を重ねています。

                  /Y.Mori