日常から物語へ――ma-3が描く、心の風景と時間の層

日常から物語へ――ma-3が描く、心の風景と時間の層

雪の朝、落ち葉の道、何度も歩いた山道。私たちは日々、数えきれないほどの風景に出会い、すれ違い、忘れてゆく。けれど時折、ある場所、ある光景が、ふと心に引っかかることがある。ma-3が描くのは、そうした「引っかかり」の正体だ。心理学を学び、形而上学的具象という独自の領域を探求してきた彼の作品は、目に見える風景のなかに、もうひとつの層を静かに立ち上げる。日常の散策から始まり、やがて物語の次元へ――その旅路を辿ってみたい。

静謐な散策―日常の詩学

雪が降った翌朝、いつもの道を歩く。足跡のない白い路面、枝に残る雪の重み、静まり返った空気。何も特別なことは起きていない。けれど、そこには確かに何かが宿っている。ma-3が描く日常の風景は、劇的な出来事を必要としない。むしろ、何気ない時間の流れのなかにこそ、心の動きは静かに息づいている。雪景色と紅葉、繰り返される散策という行為が、作品にどんな詩学を刻むのか。

雪の散歩道

雪の散歩道

by ma-3

雪の散歩道の光景。朝日か夕暮れか、その判断を見る者に委ねる構成が秀逸。時間の曖昧さが瞑想的な雰囲気を生み、心の中に開かれた解釈の余地が広がります。

サイズ small
価格 ¥50,000
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行きと帰り。同じ道でも、時間の向きが変われば風景もまた別の顔を見せる。

雪の帰り道

雪の帰り道

by ma-3

冬の帰路に心が急く様子を、寒色の中に柔らかく表現。暖を求める心理状態と、そこへ向かう意識の流れが、見る者の共感を呼び覚ます。心理と風景が一体となった作品です。

サイズ small
価格 ¥50,000
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雪の冷たさから、季節は巡る。黄色く色づいた葉の下を歩くとき、空気はどこか柔らかい。

黄葉の散策

黄葉の散策

by ma-3

秋深まる散策の情景を捉えた作品。黄葉の色彩と空間の静寂が共鳴し、一瞬の季節の移ろいが普遍的な時間へと昇華される。穏やかながら深い思考を促す表現世界です。

サイズ small
価格 ¥50,000
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歩くこと、見ること、立ち止まること。それらの反復が、風景を単なる背景ではなく、内面と呼応する場へと変えてゆく。

初めて絵を買う方へ

絵を選ぶ際は、まず自分の部屋でどのサイズが心地よいか想像してみてください。小さめから始めると、空間に合わせやすく失敗も少ないでしょう。作家の背景や制作意図を知ることで、絵との関係がより深まります。価格よりも、目が惹かれ何度も見たくなる一枚を選ぶことが大切です。

場所の記憶―鷹取山

ある場所に、繰り返し足を運ぶということ。それは単なる習慣ではなく、土地との対話だ。鷹取山という固有の名を持つ場所が、ma-3の作品に何度も現れる。朝の光、散策の道筋、季節ごとに変わる表情。同じ場所を描くことで、風景は記憶の層を重ね、やがて個人的な物語を帯びてゆく。特定の土地に寄り添うことが、どのような深度を作品にもたらすのか。

鷹取山の朝

鷹取山の朝

by ma-3

朝の光に満ちた山の情景。光と影が織りなす微妙な階調が、静寂と清澄さを表現している。心象と自然が交差する瞬間を、上品に描き出した作品です。

サイズ small
価格 ¥50,000
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朝の静けさを離れ、散策はさらに奥へと続く。同じ山でも、光の角度が変われば見えるものも変わる。

鷹取山散策

鷹取山散策

by ma-3

山々を巡る散策の印象を静謐に映す。風景という名目の内面風景が広がり、見つめるほどに自身の心の風景へ導かれていく。感覚と感情が重ねられた空間です。

サイズ small
価格 ¥33,000
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場所は、訪れるたびに新しい。そして同時に、いつも変わらない。その矛盾のなかに、記憶と現在が交差する瞬間がある。

物語の次元へ

日常の風景を丁寧にすくい上げてきた視線が、ある時、別の次元へと跳躍する。「アストロイド・ファーム」という題が示すのは、もはや地上の散策路ではない。想像上の農場、宇宙の片隅に浮かぶ土地。形而上学的具象という言葉が、ここで具体的な像を結ぶ。日常を超えた物語の領域へ、ma-3の筆は静かに、しかし確かに踏み込んでゆく。

アストロイド・ファーム

アストロイド・ファーム

by ma-3

物語性を秘めた作品。アクリル画ならではの透明感と色彩が織りなす世界は、見る者の内的な風景へ静かに問いかけてくる。心理学的な思考と造形美が共存する、形而上学的な表現空間です。

サイズ 190×273cm
価格 ¥120,000
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現実と想像、具象と抽象。その境界線は曖昧で、だからこそ豊かだ。物語はいつも、見慣れた風景の裏側から立ち上がる。

日常の風景は、見る者の内側に呼応する。雪道も、山の朝も、想像上の農場も、すべては心の在りようによって異なる表情を見せる。ma-3の作品は、そうした内的な旅へのささやかな招待状だ。2025年ゴールデンウィーク、横浜みなとみらいギャラリーで開かれる個展では、さらに多くの風景が待っている。静かに、ゆっくりと、自分だけの物語を見つける時間を持ってみてはどうだろう。

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