「描くことは、一生ものの宝探し」──日本画とアクリルの間で行き来する、心躍る色と自由の世界【アトリエくまくまインタビュー】 - FROM ARTIST

「描くことは、一生ものの宝探し」──日本画とアクリルの間で行き来する、心躍る色と自由の世界【アトリエくまくまインタビュー】

計画的な「日本画」と、自由な「アクリル画」。ふたつの世界で行き来する心のバランス。

今回は日本画とアクリル画を中心に制作されている「アトリエくまくま」さんにお話しを伺いました。

インタビュアー:本日はよろしくお願いいたします!自己紹介と、現在どのような作品(活動)を中心に制作されているか教えてください。

アトリエくまくま:ほとんど独学で、日本画をメインに描き続けています。最初は教室に通って基本を教えてもらったのですが、砂のような独特な質感を持つ「岩絵の具」の魅力にがっしりと心を掴まれ、気がつけばかれこれ10年ほどが経ちました。

最近は、アクリル絵の具でテクスチャー(凹凸などの質感)をつけたモザイク風の絵や、抽象画の制作にも取り組んでいます。モデリングペーストを画面に塗りつけている時間は、なんとも言えず楽しいものです。意図しない表現がひょっこり現れたり、気に入らなければ削り落として塗り直せたりする自由さはたまりません。

日本画は最初からかなり細かく計画を立てて描き始めるので、この自由なアクリル画と両方を描くことで、私自身の心のバランスがうまく取れている気がします。

ちなみに最近は、これまであまり使わなかった「鮮やかで明るい黄色」に不思議と惹かれています。黄色は金運の象徴でもあるので、何か良い予感がしています!

保健室で見つめた白馬の絵。大人になって知った、憧れの原点。

インタビュアー:楽しんで制作されているのが伝わってきますね!では、アート・ものづくりの道を志した「原点」や、現在の活動を始めた「きっかけ」は何ですか?

アトリエくまくま:小学生の時、保健室の壁に飾ってあった「青い森の中に佇む白馬の絵」のポスターを見た時のことです。子供ながらに「なんてキレイな絵なんだろう」と、ものすごい衝撃を受けました。

大人になってから、それが日本画の巨匠・東山魁夷の作品だと知りました。

当時は「私もこんな絵を描けたらなぁ。でも、日本画はお金がかかるって聞くから無理かなぁ」なんて諦めていたのですが、気がつけば今、こうして日本画を描く日々を送っています。人生、どこでどう繋がるか分からないものですね。

何ヶ月もかけて見つけ出す、自分だけの「お宝の色」

インタビュアー:東山魁夷の作品は美しいですよね!続いて、作品を制作する上で、最も大切にしている「こだわり」や「コンセプト」を教えてください。

アトリエくまくま:一番こだわっているのは、「美しい色作り」です。

手のかかる画材を使ってなぜ描き続けるのかといえば、やはり「一筋縄ではいかない難しさ」があるからだと思います。私はひとつの作品を描くために、岩絵の具の色見本をいくつも作ります。

思い描いた色にたどり着くために、さまざまな種類の岩絵の具や、粒子の細かさが異なる絵の具を何層にも重ねていく。その作業は、まるで「宝探し」のようです。

そうして見つけた“お宝”のような色たちを、パズルのように組み立てて画面を作っていきます。そのため、1枚の作品を仕上げるのに何ヶ月もかかることがあります。

だからこそ、思い描いた絵が完成した時の満足感は何ものにも代えがたいですね。3000ピースのジグソーパズルを完成させた時以上の、震えるほどの感動があります。

心が躍る、名もなき手仕事とモダンアートの融合

インタビュアー:とても時間がかかる作業なのですね!次に、日々の制作のアイデアやインスピレーションは、どのようなところから湧いてきますか?

アトリエくまくま:ロベール・クートラスやベン・ニコルソンといった、知る人ぞ知る画家たちのどこか静かで奥深い世界観に惹かれます。

また、アメリカの黒人女性たちが作り続けてきた「ジーズ・ベンドのキルト(Quilts of Gee's Bend)」や、韓国の伝統的なパッチワーク「ポジャギ」といった、手仕事の美しさからも大きなインスピレーションを受けています。

異なる色と形がパズルのように組み合わさった作品は、見ているだけで本当に心が躍ります。素晴らしい作品ばかりですので、ぜひ検索して皆さんにも見ていただきたいです!

大作の落選と、燃え尽きた先にあった「新しい道」

インタビュアー:どの作品もアトリエくまくまさんの作品に通じるものがあるように感じますね!では、これまでの活動の中で、特に印象に残っている出来事や、ご自身にとって「ターニングポイント」となった作品(または出来事)はありますか?

アトリエくまくま:とてつもない時間とエネルギーをかけて描き上げた大作が、地元の美術展で落選してしまったことです。

自分にとっては間違いなく自信作だったので、とにかく悔しくて、しばらく燃え尽きて頭の中が真っ白になってしまいました。

しかし、その挫折があったからこそ「別の方向へ進んでみよう」と気持ちを切り替えることができ、こうして「From artist」さんとの素敵な出会いに繋がりました。今では、あの悔しさも新しい道を開くための大切なターニングポイントだったと感じています。

日本のアートを、世界の人々へ届けたい

インタビュアー:とてもいい経験だったように感じますね!次に、作家として、今後挑戦してみたいことや、これからの展望(夢)を教えてください。

アトリエくまくま:ズバリ、「世界を目指すこと」です!

今、日本のアーティストが描く絵が海外でもとても人気を集めていると耳にします。私の作品も、国境を越えて多くの人に届いたら嬉しいですね。From artistさんの世界展開に、とても期待しています!

私が消えた後も、時間を超えて残り続ける絵を

インタビュアー:世界展開、一緒に目指していきましょうね!最後に、この記事を読んでいるファンの方や、これからアトリエくまくまさんの作品に出会う方へメッセージをお願いします。

アトリエくまくま:私が幼い頃、保健室のポスターに心を奪われたように、「誰かの心の中にずっと残り続ける絵」を描きたいと思っています。

いつか自分がこの世から消えてしまった後も、時間を超えて誰かの心を温め続ける、そんな本物の「いい絵」を、これからも必ず描き続けていきます。これからの私の挑戦を、ぜひ見守っていただけたら嬉しいです。

 

【お名前(活動名)】
アトリエ くまくま
【肩書き・ジャンル】
日本画家
【SNS・WEBサイトのURL】
https://www.instagram.com/oo.sono.oo

【FROM ARTISTアーティストページ】

https://app.from-artist.com/artist/8bdcc9fd-eaa0-4fa6-b3c3-a94759bbb7cf

Back to blog