近年、企業がアートをビジネスの現場に取り入れる動きが加速しています。オフィスの壁にアートを飾るだけでなく、社員教育やブランディング、製品デザインの根幹に“感性”を据える企業が増えているのです。これまでの「効率」や「論理」を重視した経営から、アートの力で“感性”を再び企業の中心に取り戻す。それが今注目の「感性経営」です。
■ 「感性経営」とは何か
感性経営とは、データや数字だけに頼らず、人の感情や創造性を軸にした経営スタイルを指します。AIや自動化が進む現代社会では、論理的な思考力よりも「人間らしい直感」や「美意識」が差別化の鍵となっています。アートが企業の中に入ることで、働く人の創造性が刺激され、ブランドに一貫した“哲学”が宿るようになるのです。
■ Appleが示す「美は最強の戦略」
Appleほど、アートとビジネスを融合させた企業はないでしょう。
創業者のスティーブ・ジョブズは「デザインとは見た目ではなく、どのように機能するかだ」と語り、製品の細部にまで美学を追求しました。Appleのオフィスには多くのアート作品が飾られ、開放的な空間デザインが社員の創造力を引き出す構造になっています。
ジョブズ自身、西洋式の書道とも称されるカリグラフィーからインスピレーションを得た経験を語っており、「美しいものをつくる」という哲学が、iPhoneやMacなどの“人が惚れ込む無駄を削ぎ落とした洗練されたデザイン”を生み出しました。
つまり、Appleの成功の裏には、論理ではなく感性に基づいた経営思想が存在するのです。
■ ユニクロが進める「アート×生活」の融合
ユニクロもまた、アートを企業活動に積極的に取り入れている企業のひとつです。
代表的なのが「UT(ユニクロTシャツ)」シリーズ。アンディ・ウォーホルやカウズなど、世界的アーティストとのコラボレーションを通じて、“アートを着る”という新しい文化をつくり出しました。さらに驚くべきことに、アンディ・ウォーホルのこの商品が990円という安価で販売されていたのです。この企業努力は、素晴らしいものです。

引用元:ユニクロ公式HP

また、銀座の「UNIQLO TOKYO」では、店舗全体がまるでギャラリーのような空間構成になっており、商品を“展示作品”のように見せています。
引用元:https://gin-suzu6.jp/member/uniqlo/
感性を経営に組み込むことで、ユニクロはグローバルブランドとしての一貫した世界観を維持しながら、消費者の心に“美しい体験”を提供しています。
ユニクロは単なるファストファッションではなく、「日常にアートを取り入れる」というブランド価値を確立し、売上収益3兆円を超える世界第3位のアパレル企業へと発展したのです。
■ 資生堂が守り続ける「美の哲学」
日本企業の中で最も早くアートを経営に取り入れたのが資生堂です。創業以来、「美とは人の心を豊かにする力」という理念を掲げ、アートと文化活動を企業文化の中核に置いてきました。
資生堂ギャラリー(東京・銀座)は、1920年代から続く日本最古の企業ギャラリーとして、若手アーティストの発表の場となっています。また、広告ビジュアルやパッケージデザインには常に“芸術的視点”が貫かれ、単なる化粧品ブランドを超えて「美の文化を発信する企業」として確固たる地位を築いてきました。
資生堂にとってアートは、ブランドの“飾り”ではなく、“魂”そのものなのです。
■ アートがもたらす3つのビジネス効果
企業がアートを経営に取り入れることで、実際にどのような効果が生まれるのでしょうか。
主なメリットは次の3つです。
1.創造性の活性化:オフィスにアートを置くことで、社員の思考が柔軟になり、新しい発想が生まれやすくなります。特に抽象画や現代アートは、固定観念を外す脳のトレーニングにも最適です。
2.ブランドイメージの向上:アートはブランドの世界観を直感的に伝える手段です。どんな作品を選ぶかで企業の価値観や姿勢が表れ、顧客の共感を呼びます。
3.社会との共創・文化発信:企業がアーティストと協働することで、新しいカルチャーやコミュニティが生まれます。これは単なるCSRではなく、“文化資本”としての投資にもなります。
■ 数字では測れない価値を信じる時代へ
ビジネスの世界では長らく「効率」「利益」「成長」が正義とされてきました。しかし今、企業に求められているのは「共感」「多様性」「感性」といった、数値では測れない価値です。
アートはその象徴的な存在です。作品に込められたストーリーや感情は、人の心を動かし、企業と社会をつなぐ新しい言語となります。
■ 感性がブランドの未来をつくる
アートを取り入れる企業は、単におしゃれなオフィスを目指しているのではありません。
それは“人の心に響くブランド”をつくるための経営戦略であり、感性を取り戻すための試みなのです。Appleも、ユニクロも、資生堂も、それぞれの形で「アートの力でブランドの本質を伝える」ことを実践しています。
これからの時代、最も強いブランドとは「論理ではなく、感性で語る企業」なのかもしれません。
現在「FROM ARTIST」には800名を超えるアーティストが在籍しており、
毎日新たな絵画作品が続々と追加されています🌼
LINE公式アカウントにて最新作品や
注目アーティストを随時ご紹介していますので、
ぜひお友達追加をお願いいたします👩🏻🎨🧑🏻🎨✨
▼FROM ARTIST お客様専用LINE
https://line.me/ti/p/%40517rkxah
▼アーティスト様専用LINEはこちら
https://line.me/ti/p/%40433xxkes
執筆者:MIKIKOFROM ARTIST 運営スタッフ。コラム記事の作成をしています。アーティストの魅力をお伝えできるように、運営のサポートを行っています。
監修者:戸井田翔馬
BUSCA合同会社CEO。FROM ARTIST事業責任者。マーケターとしてキャリアをスタートし、事業会社・広告代理店を経験し独立。カリフォルニア大学バークレー校やロンドンビジネススクールなど複数の大学院・ビジネススクールでマーケティング関連のプログラムを修了。また、マッコーリー大学でMBAコアカリキュラムを、ブリティッシュコロンビア大学で教育におけるアートの重要性も学んでいる。
#画家 #水彩画 #油彩画 #風景画 #キャンバスアート #アクリル画 #絵画 #抽象画 #芸術 #画家 #アーティスト #アート #グラフィックアート #デジタルアート #イラストレーター #フルイドアート #現代アート #美術館 #美大生 #個展 #artwork #painting #芸術の秋 #画家さんと繋がりたい #絵画のある暮らし #絵画鑑賞 #アーティスト募集